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執筆者の写真hbrackin

オープン棚のある小さなキッチン



キッチン上の収納をオープンにしてからどれだけ楽になったことでしょう。取りたい食器はすぐに取れる。洗った食器は簡単にしまえる。我が家のキッチンは小さなL字型で、最近多いアイランドやペニンシュラ型のキッチンの背面にカップボードがあるような、いわゆるニの字型とは違って食器の収納はキッチン上の吊り戸棚しかありません。


以前は扉がついていたのですが、身長のある私にとっては扉の角がちょうど額の高さだったのでかなりストレスがありました。

背が高いから上の棚も使いやすいのはもちろんメリットです。

でも頭を避けながら扉を開けたり閉めたりするのは意外と余計な動きが多く、それなりに大変でした。そして開けっぱなしにしながら食器の出し入れをしている際に額を扉の角に何回ぶつけたことでしょう。眉の上を切ってしまったアクシデントも過去にありました。

 

それでも20年使い、2年ほど前にようやくリフォームをしました。その際の第一条件がオープンの棚があること。

 

食器は結構多い方だと思います。普段使うのはそのほんの一部ですが、来客用の食器も結構あったり、たまには気分転換に使う食器を変えたり、季節ものもあったり。元々あったキッチン上の食器棚はぱんぱんでした。

 

言い訳はいくらでもあるのでキリがないのですが、とりあえずリフォームの際には頑張って減らしました。

本当にこれから使いたいものにかなり厳選したつもりで。

そして見せて収納しても良いものだけに。

 

見せながら収納できないようなものは食卓でも見たいものではないという結論に。

 

食器が減ったとは言っても、全てが毎日使うものではないですし、さすがにオープン棚一枚では収まりません。

それに、好きなものは好きなので減らしてもこれからもまた買うでしょう。(あ、すでに買っています...笑)

 

新築やリフォームを計画中で収納スペースのコンサルティングの仕事もしていますが、そこでよく話をしていますのが、一旦ものを減らしてリセットすることで住み始めて収納に余裕があれば好きなものを増やす楽しみがまたできることです。

  

そんな楽しみのためにも収納は以前よりは減らせない。届かないけれど高い位置まで収納にしたい。でもオープンにすると埃が溜まりやすいのとお掃除がしにくいことから、高い位置だけ吊戸棚をつけ、その下と横をオープンにと、吊戸棚を棚で囲むようにデザインを考えました。


その結果、普段使う食器が額の高さにあり、本当に取り出しやすい。

そして洗った食器をしまうのがなんて楽!

 

同じ位置に立ちながら食器の出し入れができるのって本当に快適です。

あっちを開けたりこっちを開けたりしなくても、すぽん、すぽんと入れていくだけ。

そもそもそれだけ狭いからできることなのですけれどね。

狭さにもそれなりのメリットはあります。

 

でも、広さ関係なく、個人的にL字型のキッチンが好きです。

なんとなく少し前の時代を感じさせるところや、体の動きやすさ、そして囲まれている感が好きです。海外に住んでいた頃のキッチンを思い出す部分もあります。住んだ数あるアパートメントや家のほとんどがL字、ちょっと広い場所は3面を囲むU字型でした。体がもう馴染んでしまっているのかもしれませんね。

 

春にはリノベーションをしてから2年になります。

まだ2年しか経っていないのに、今ではすっかりオープン棚のあるキッチンに体が馴染んでいます。

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