海外の寝室はどうしてあんなに素敵なの?とよく聞かれることがあります。
寝室は寝るだけのスペースであるかもしれませんが、「寝るだけ」の発想から抜け出すことが大切です。
確かに寝るだけでも、住まいの大切な一部です。1日のうち、最も長い時間過ごす場所ですから。
ここで気持ちが安らぎ、リラックスし、翌日のためにしっかりと休みます。
暮らしに中では思う以上に重要なスペースです。
今回は、海外スタイルのインテリアに欠かせないベッドの頭まわりのお話です。
寝室に入った時にまず目につくのがベッドでしょう。広い面積を占めていますし、当然、部屋の主役になります。頭がくる位置が特に目立つ場所です。ホテルや海外のインテリアを見ているともっとも力を入れている場所であるのがわかります。
では、ベッドの頭側をどのように素敵にできるかいくつかの要素をご紹介しましょう。
・ベッドが映える、素敵な壁
ベッドの頭側の壁の色を変えることで部屋の表情が一気に変わります。好きな柄の壁紙や、シンプルに一色にペイントをしたり、または別の素材でベッドの背景となるアクセントを取り入れたり、できることはたくさんあります。
ベッドリネンとコーディネートができる色であったり、季節によってベッドリネンの模様替えがしやすい方がよければグレーやベージュのニュートラルトーンも落ち着いていて素敵です。
その他に、木のパネルやレンガタイル、エコカラットなど、様々な素材でも表情の変化をもたらすことができます。ぜひここを舞台の背景とイメージして考えてみてください。
・ベッドボードでベッド周りにまとまり感を出す
ベッド周りをきゅっとまとめてくれるのがヘッドボードです。
様々な素材や形、高さのものがありますのでお部屋のイメージ合わせて選ぶと良いでしょう。背の高いヘッドボードは高級感を出し、部屋にかなりのインパクトを出してくれます。反対に低めでひかえめなものでもベッド周りをさりげなく引き締めてくれます。枕やベッドに飾るクッションも、ヘッドボードがあることで収まりがよく見えます。
ベッドと一体になっているものや、ベッドとは別売りで後付けできるヘッドボードもあります。オーダーで好きなファブリックを貼ったり、ベッドサイドテーブルも組み込まれているホテルライクのものまで、たくさんのスタイルがありますので寝室全体の雰囲気に合わせて考えると良いでしょう。
ちなみに自宅のヘッドボードは手作りです。木の枠を作り、リネンで作ったカバーを被せてベッドと壁の間に挟んだシンプルなものです。下の写真でヘッドボードをつける前と後が見られますが、つけた方がはるかに完成度が高く、まとまった感じがしませんか?
ヘッドボードに関してこちらの記事でも紹介しています
・アクセントになる枕やクッション
海外のホテルへ行くと、こんなに必要?と思うぐらい枕が積んであったり、枕周りに素敵なクッションが置いてありますよね。枕でボリュームを出すことで高級感が感じられます。そしてデコラティブピローと呼ばれるクッションもまた、ベッド周りのアクセントになります。同系色で統一したり、素材を変えて質感を強調したり、または鮮やかにコントラストする色を合わせたり、他の要素に比べるとクッションカバーは変えやすいので季節や気分によってちょっとした模様替えも楽しめます。たくさんのクッションを重ねてもボリュームを出すのも素敵ですが、1つだけ違う色のものをさりげかく置くのも素敵です。
ベッドのクッションに関してはこちらの記事もぜひ
・ベッドサイドテーブル自由な発想で
「何かあれば良い」とついつい思いがちですが、選び方によってかなりインテリアの雰囲気が変わってきます。
ショップではベッドと同時にサイドテーブルもよく売られています。セットもありますが、最近海外では専用のナイトスタンドよりも、全く違う家具を置くのが人気です。小さなチェストだったり、椅子。フリーマーケットで見つけたアンティークのスツールやテーブル。専用のものよりも無造作に見えるのと、個性を出せるのが人気の理由です。また、左右同じである必要もありません。あえてアシメトリーに、全く違う家具を左右に置くことさらに個性が出ます。
私が愛用しているのはシンプルな丸テーブル。ベッドサイドですと通常は四角い家具をイメージしますが、あえて円型を選び、形の変化を取り入れました。
・照明は用途やデザインに合わせて
本を読んだり、寝る前の明かりとして照明も欠かせません。用途に合わせて選ぶと良いでしょう。テーブルの上に置くのか、または壁づけ、あるいは天井から小さなペンダントを吊るしすのもチャーミングです。私はベッドで本を読むことが多いため、角度が調整できるアーム付きのスタンドを選びました。円型のサイドテーブルと同様、丸みのある形に惹かれました。デザインはもちろん、用途にも合わせて照明をを選ぶようにしましょう。
ベッドサイドのペンダントライトにいての記事もこちらから
・アートで表情を深める
海外の寝室ではベッドの壁にアートが飾ってあるのがよく見かけます。正直なところ、地震が多い日本では考えてしまいますよね。ベッドの上に何か、と思ったらファブリック系のもの、美しい布やタペストリーを飾ったり、もっとカジュアルに、写真をたくさんマスキングテープで貼ってみたり、落ちても怪我をしないものがベストでしょう。
または、ベッドの両脇のサイドテーブルの上あたりにフレームに入ったアートを飾るのも素敵です。
我が家は今はシンプルにしていますが、以前は好きな壁紙を使ってガーランドを作って
飾っていました。
ここまでベッドの頭まわりの話をしてきましたが、もちろんベッドリネンも大切です。清潔感のある白いベッドリネンは人気ありますが、それだけがベッドにかぶせてあると意外と圧迫感が出ることもあります。白であっても、他の色であっても、広い面積を占めるベッドリネンの見える部分を、ブランケットやスロー、または足元にベッドランナーを掛けて少し減らすとよりベッドが締まって見えます。ファブリックを重ねたレイヤーを意識するとより海外スタイルの寝室らしくなってきます。
寝室のインテリアもただベッドだけではなく、ベッド周りを心地よい空間に仕上げるための様々な要素があります。好きな空間だからこそ心地よさが生まれます。ベッドで寝ている時には壁の色も、ヘッドボードのデザインも見えませんし、デコラティブクッションもどかしているでしょう。でも、たとえ眠っている時に見えてなくても、そこが好きな空間であるからこそリラックスしながら質の良い睡眠へとつながっていくのでしょう。
今回の記事では、過去にHouzzでの連載で執筆させていただいたベッド周りの記事のリンクもつけておきましたのでより詳しくはぜひそちらもご参考になさってください。
また、ホテルライクのベッドルームについての記事もついでにご紹介しますね。
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